2006-01-01から1年間の記事一覧

こんなん出ましたけど(古い)

2002年の雑誌「文学界」の翻訳文学特集で、近刊として紹介されつつ全然出る気配がなかったのでてっきりお蔵入りか、と思っていたら今ごろ出ました。びっくり: イングランド・イングランド (海外文学セレクション)作者: ジュリアン・バーンズ,古草秀子出版社…

2006年ベスト

明日からほとんどPCが触われない環境に入るので、ちょっと早いですが今年の総括など。 奇しくも書籍・映画ともベスト9までの選出となりました。 【書籍:読了順】*リンク先は読了時の感想 「The Sea」(ジョン・バンヴィル) 「Saturday」(イアン・マキ…

DVDスルーは良いけれど

下手に公開して悲惨な興行成績でミソをつけるよりは、最初からサクッとDVDを出して欲しい…というのが私の考えなのですが、どうしてそういうのに限って皆ヘンテコな邦題がついてくるのかねえ?これってちゃんとマーケティングした結果なの? 例えばマイケ…

フランシス・ベーコン展

うわー、今日行かないともう時間が無い!と疲れた体をひきずって美術館へ。 でも行って良かった! 「Francis Bacon - Die Gewalt des Faktischen」 ●公式サイト:http://www.kunstsammlung.de/index.php?id=104 叫ぶ人の頭蓋、うずくまる裸体、歪められた筋…

「戦後ドイツのユダヤ人」(武井彩佳)

日本人向け図書室より借出し: 戦後ドイツのユダヤ人 (シリーズ・ドイツ現代史)作者: 武井彩佳出版社/メーカー: 白水社発売日: 2005/09/20メディア: 単行本 クリック: 9回この商品を含むブログ (8件) を見る ユダヤ人はなぜ、第二次大戦後も「ヒトラーの国」…

「The Night Watch」(サラ・ウォーターズ)

ロシア映画の原作…ではなくて2006年ブッカー賞&オレンジ賞候補作: The Night Watch作者: Sarah Waters出版社/メーカー: Virago Press Ltd発売日: 2006/02/02メディア: ペーパーバックこの商品を含むブログ (1件) を見る 翻訳された前二作(「半身」「荊の…

「風味絶佳」(山田詠美)

日本人向け図書室にて借出し: 風味絶佳作者: 山田詠美出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2005/05/15メディア: 単行本 クリック: 24回この商品を含むブログ (310件) を見る 出てくる女の子たちの大半が、頭も体もヨワそうな感じで気になった。 著者本人は表…

ヨーロッパ映画賞

もはや先週の話ですが…。 2日に発表されたヨーロッパ映画賞でドイツ映画「善き人のためのソナタ」が作品賞・男優賞・脚本賞を受賞しました。めでたい! 詳細は↓: http://www.allcinema.net/prog/news.php#2926 (all cinema ONLINE) アルモドバルの「Volve…

「みえない雲」(G・パウゼヴァング)

先日観た映画のフォローアップとして: ●映画感想:http://d.hatena.ne.jp/shippopo/20061020 みえない雲 (小学館文庫)作者: グードルンパウゼヴァング,Gudrun Pausewang,高田ゆみ子出版社/メーカー: 小学館発売日: 2006/11/01メディア: 文庫購入: 2人 クリ…

「ボストンの人々」(ヘンリー・ジェイムズ)

日本人向け図書室にて借出し。先日読んだ「The Master」に触発されまして。 ●「The Master」感想:http://d.hatena.ne.jp/shippopo/20061116 H・ジェイムズにこんな作品がある事自体知りませんでした…というのは多分私だけじゃないようで、7年前に図書室に…

「安徳天皇漂海記」(宇月原晴明)

日本人向け図書室にて借出し: 安徳天皇漂海記作者: 宇月原晴明出版社/メーカー: 中央公論新社発売日: 2006/02メディア: 単行本 クリック: 20回この商品を含むブログ (61件) を見る うわ、これはビックリするくらい面白かった! 壇ノ浦の合戦とジパング伝説…

カラヴァッジオ展

今年は我が街では4年に一度の「芸術年」だそうで、面白い催しが目白押し。中でも一番の目玉はこのカラヴァッジオ展。ようやく時間が空いたので、いそいそと出かけてきました。 ●公式サイト(独・英語):http://www.caravaggio2006.de 小人数でのガイドツア…

「The Master」(コルム・トビーン)

2004年ブッカー賞候補作。 アイルランドの作家は優先的に読む!と言いつつ2年間も寝かしてしまった…。 The Master作者: Colm Toibin出版社/メーカー: Picador発売日: 2004/10/01メディア: ペーパーバック クリック: 5回この商品を含むブログ (1件) を見る …

「あなたになら言える秘密のこと」(2005)

いつのまにかこんな邦題がついていました。原題は「The Secret Life of Words/LA VIDA SECRETA DE LAS PALABRAS」。 レンタルDVDにて観賞(英語音声・英語字幕)。日本では2007年新春公開予定。 監督は「死ぬまでにしたい10のこと」のイザベル・コイシ…

「善き人のためのソナタ」(2006)

レンタルDVDにて観賞(独語音声・字幕無し)。日本では2007年のお正月第二弾として公開予定: ●日本公式サイト:http://www.yokihito.com/ 舞台は冷戦下の東ベルリン。やり手のシュタージ(国家保安庁)局員が、危険思想の持主と思われる劇作家とその恋人…

「An Unfinished Life」(2005)

レンタルDVDで観賞(英語音声・英語字幕): ●公式サイト(英語):http://www.miramax.com/anunfinishedlife 監督がラッセ・ハルストレム、主演がロバート・レッドフォード&モーガン・フリーマンと来たら「感動の安全牌」も極まれり…ですが、たまにはこ…

2006年仏ゴンクール賞発表

お隣の国の賞ではありますが: ●「米国人に仏ゴンクール賞 J・リテル氏」(U.S.FrontLine) http://www.usfl.com/Daily/News/06/11/1106_011.asp?id=51262 他のソースによると著者のリテル氏はユダヤ系の方だとか。 Les Bienveillantes作者: Jonathan Littell…

「Barfuss durch Hiroshima」

Barfuss durch Hiroshima…「裸足で巡るヒロシマ」と訳せば、特に私ぐらいの年代だとピンと来る人も多いのでは。 そう、原爆を描いた名作マンガ「はだしのゲン」のドイツ語版の題名です。 Barfuss durch Hiroshima 01. Kinder des Krieges作者: Keiji Nakazaw…

「マイケル・K」(J・M・クッツェー)

マイケル・K (ちくま文庫)作者: J.M.クッツェー,J.M. Coetzee,くぼたのぞみ出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 2006/08メディア: 文庫購入: 3人 クリック: 17回この商品を含むブログ (27件) を見る 「Elizabeth Costello」「夷狄を待ちながら (集英社文庫)」…

「銀河ヒッチハイク・ガイド」シリーズ全5作(ダグラス・アダムス)

「いいから、ぼくの言うことをみんな信じてくれ。そうすればなにもかもすごく簡単になるから」 「えーと、それはちょっと信じられないな」 (「宇宙クリケット大戦争」p.27より) 最初の2作は映画のDVD観賞に合わせて読んでいたのですが、残りはまとめて…

「Requiem」(2005)

DVDにて観賞(独語音声・独語字幕)。 今年のベルリン映画祭に出品され、主演女優の Sandra Hüllerが銀熊賞を受賞した話題作。 ●公式サイト:http://www.requiem-der-film.de/ 奇しくも同時期に同じ題材を扱った米映画「エミリー・ローズ」が公開されたこ…

「Sommer vorm Balkon」(2005)

レンタルDVDにて観賞(独語音声・英語字幕)。 公式サイト:http://www.sommervormbalkon.de バツイチ・ママかつ失業中でつい酒に逃げるカトリンと、ルックスはそこそこイケてるのに変な男ばかりつかまえてしまうニケ。同じアパートに住むそんな二人のさ…

「Die Wolke(みえない雲)」(2005)

レンタルDVDにて観賞。 今年のドイツ映画祭でプレミア上映されたときの邦題は「黒い雲」でしたが、配給会社のサイトを見る限り、今冬の一般公開時には「みえない雲」となっている模様。 ●日本公式サイト:http://www.cqn.co.jp/movies/index.html#mienaik…

「buecher」誌のドイツ文学特集

当ブログでしょっちゅうネタにしている新刊情報誌「bücher」ですが、最新号では68頁の特別付録で<ドイツ文学>特集を組んできました。これにはちょっとビックリ。 以前書いたようにドイツの一般書店はドイツ語文学/翻訳文学と明確に棚を分けているところが…

Silberfischchen

直訳すると「銀色の小さなお魚ちゃん」なんて可愛い名前だけど、その実体はセイヨウシミ。シミは「紙魚」と書いた方が分かりやすい? 日本のシミは古本に付くけど、こっちのシミは水回りに出没します。大きいものは1cm以上。最初見た時はギョッとしたけど、…