最近読んだ本から
あっという間に1か月過ぎるの、なんとかしてほしい:
『ロイスと歌うパン種』:前作『ペナンブラ氏の24時間書店』で、魔法とテクノロジーをうまく組み合わせて現代的なファンタジーに仕立てたロビン・スローンの新作。こちらもパン種(酵母)という素材を存分にふくらませて、とってもアメリカ的な夢のある物語になっています。
…と書いたものの、読みながらずーっと思い返していて、読了後すぐに手を伸ばしたのがこちら:
『沼地のある森を抜けて』。日本ならここはパン種じゃなくて「ぬか床」だよね、のぬか床SF。
初めて読んだとき(2005年頃)は、男性性を厭い、けれども女性になりたいわけでもない、という「風野さん」のキャラクターがとても印象的でした。当時に比べると今は多様なジェンダーの可能性がだいぶ開かれてきたとは思うけれど、対抗軸が「男性/女性」から更に「有性/無性」に移るには、まだまだ思考の飛躍が必要になりそう。
最近はしゃべるぬか床(「ぬかボット」くん)もあるらしい。こっちはかなりロビン・スローン的。
個人的にぬか漬けは苦手で、ぬか床をかきまぜるのも嫌だなあ、なんて言ったら呪いがかかるかしら。
こちらも同類?