「Goldfish Memory」(Monique Schwitter)

サイト「New Books in German」からのおススメ本。著者は新作 "Eins im Andern" が2015年のスイス文学賞（独語限定）を受賞した、いまが旬！の作家さんです：

Goldfish Memory

原書はこちら：

Goldfischgedächtnis: Erzählungen

多少長めのものから数ページのものまで、分量も形式も様々な短編集。どれも濃密な人間関係がさらにぎゅーっと凝縮されて語られている感じ。特に背景の説明もないまま突然話が始まるので最初は？？という気分なのですが、読み進めるうちに段々状況が分かってきて、読了後は「ああそうだったのか」ともう一度読み返して確認したくなるような。私は短編を読むのがあまり得意じゃないんですが、それでもこれはかなり読み応えがあったので、新作も英訳が出たらぜひ読んでみたいです。
（ところでgoldfish memoryって、一般的には記憶力が乏しいことをいうんですね。日本でいう「鳥頭」ってやつか…）