今年のフランクフルト・ブックフェア


今日から本格的に始まったフランクフルト・ブックフェア。
毎年テーマとなる国を一つ選んで様々なイベントを催すのですが、今年選ばれたのは「カタルーニャ」。
国ではなくスペインの一地方(一部フランス含む)というのが画期的。


昨年のテーマ国「インド」は英語で執筆するインド系作家も多い(期間中にキラン・デサイ
ブッカー賞を受賞したのも記憶に残る)ので結構盛り上がりましたが、今回は色々な意味で
話題にしにくいだろうなあ…と思っていたら、やっぱりこんな事に:


●「フランクフルト・ブックフェア、カタルーニャ自治問題でスペイン人作家が参加拒否」(AFPBB News)
http://www.afpbb.com/article/life-culture/culture-arts/2295876/2226500


翻訳で読まねばいけない日本のような国からしてみると、カタルーニャ語とかこだわる以前に
まずはスペイン語の小説からきちんと翻訳出版してくれよ!とも思いますが、欧州地方文化の
重要性を最近ひしひしと感じている身としては、ネガティブな方向だけでなくもっとお互い
認め合える形での活動をしてほしいなあ…と切に願うばかりであります。


自分用の覚書として、先日Zeit紙の別冊(ブックフェア特集号)で取り上げられていたカタルーニャ作家の
作品を挙げておきます。ただしAmazon.co.jpなのですべて翻訳:



ダイヤモンド広場 (女のロマネスク 7)

ダイヤモンド広場 (女のロマネスク 7)

(現在は絶版)著者のつづりはMerce Rodoreda。



Viaje En Autobzs

Viaje En Autobzs

カタルーニャ語スペイン語(?)。



Pandora En El Congo

Pandora En El Congo

カタルーニャ語スペイン語。これは近々英語版も出そうで要注目。



Solitud

Solitud

カタルーニャ語→ドイツ語。



Wie ein Stein im Geroell: Roman

Wie ein Stein im Geroell: Roman

カタルーニャ語→ドイツ語。



Dolls' Room

Dolls' Room

カタルーニャ語→英語。



未知の国スペイン―バスク・カタルーニャ・ガリシアの歴史と文化

未知の国スペイン―バスク・カタルーニャ・ガリシアの歴史と文化

相方はバスク好き、私はケルト贔屓ついでにガリシア好きなので、この手の欧州地方文化紹介本には
大変興味があります。この本も読んでみたい。