先々月〜今月読んだ本から(1)

気がついたら前回から2カ月以上過ぎてるじゃん!やばいやん!と焦りつつ、どうにも収拾がつかない状態がまだまだ続きそうなので、書けるときに書けるだけ書こうという心持ちで…(今日は夏休み):


まずは欧州で人気の女性作家長編をまとめて御紹介:


リラとわたし (ナポリの物語(1))

リラとわたし (ナポリの物語(1))

「リラとわたし(ナポリの物語1)」:昨年から欧米で大ブームだったエレナ・フェッランテの長編(全4作)の1作目がようやく日本でも!、ということで意気込んで読んでみましたが、語り手の「わたし」が少し前の流行り言葉で言えばバリバリのマウンティング女子で、友達のリラとわたし、どっちが上か…ということを子供のころから延々と測りつづける話なので、正直読んでて少々しんどかったり。リラも無自覚なふりしてそのへんの格差は結構意識しているんだよね。まあそこが面白いと言えば面白いんだけど…でもしんどい…。



蘭の館 (セブン・シスターズ)〈上〉 (創元推理文庫)

蘭の館 (セブン・シスターズ)〈上〉 (創元推理文庫)

蘭の館 (セブン・シスターズ)〈下〉 (創元推理文庫)

蘭の館 (セブン・シスターズ)〈下〉 (創元推理文庫)

「蘭の館」:これも欧州で人気シリーズの第1作目。「ダウントン・アビー」風の歴史(といっても20世紀初頭)の香り付きロマンスに、出生の謎というミステリを絡ませて読者をぐいぐい引きこむ作風が上手い。そんなに目新しいことをやっているわけではないんだけど、楽しませてくれることは間違いなし。全部で7人姉妹(みな血はつながっていない&7人目は正体不明だけど)ってことはあと6作楽しめるってことか、しめしめ(ほくそ笑む)。しかしパ・ソルト、あんたいったい何者なんですか…(←これがまた引っぱる引っぱる)。



音楽と沈黙 1

音楽と沈黙 1

音楽と沈黙 2

音楽と沈黙 2

「音楽と沈黙」:歴史ものが得意な作家として英国では定評のあるローズ・トレメイン。先日「道化と王」も翻訳されて、日本でもようやく紹介開始という感じでしょうか。原書房とか国書刊行会とかマニアックな出版社から出てるから小難しそうな先入観を与えるんだけど、読めば結構王道のロマンスにBL風味もちょっとあったりして、よしながふみとか好きな人に合うんじゃないでしょうか。他にもいろいろ読んでみたい作家のひとり。



薬草とウインク

薬草とウインク

「薬草とウィンク」:せっかくなので日本の作家が書いた海外歴史ミステリなんかも。題名がなんか軽くて、どうかな?と思ったのですが、気軽に読めつつ意外と本格的で悪くなかったです。今後に期待。



まずはここで一旦休憩。(2)をお楽しみに(?)