先月読んだ本から

…ハイ、また一カ月経ってしまいましたね(焦)。


時間のないホテル (創元海外SF叢書)

時間のないホテル (創元海外SF叢書)

横浜駅SF (カドカワBOOKS)

横浜駅SF (カドカワBOOKS)

「時間のないホテル」/「横浜駅SF」:期せずして建築絡みのSFが2冊重なったので並べてご紹介。といっても「ホテル」の方は世界中に遍在するビジネスホテル・チェーンの、コピペで無限増殖するような得体の知れなさが魅力なのに対し、「駅」は横浜からうねうねと触手が広がって本州全体を覆いこむ有機的な広がり(アニメで観たくなる)があって、結構対照的。個人的には「ホテル」前半のカフカ的不条理感が好きだなあ。



百年の散歩

百年の散歩

「百年の散歩」:多和田葉子の作品は出たらやっぱり読んでしまう。ベルリンを歩きながら様々に広がる想像/妄想は安定の多和田節。「ゴドー」やベンヤミンも少し連想させるような。



リーチ先生

リーチ先生

「リーチ先生」:ウィリアム・モリス好きなので、そのアート&クラフツ運動の末端に名を連ね、日本とも深い関わりのあるバーナード・リーチの話は楽しく読めました。狂言回しである亀之介の立ち位置がいかにも作り物っぽいのがちょっと残念。あと小説的にはリーチ先生が良い人すぎるんですけど、これは本当なのかしらん。



キトラ・ボックス

キトラ・ボックス

「キトラ・ボックス」:「アトミック・ボックス」の登場人物たちが再び活躍する池澤流冒険活劇。とはいえ話としては独立しているので、これから読んでも充分楽しめる内容(というか「アトミック」の人達をすっかり失念していた私…)。「古事記」現代語訳時の考察もしっかり取り入れて、さすが池澤氏ぬかりないなあ。古代史絡みな分、個人的には「アトミック」より好みかも。




エレクトリック・ドリーム デジタル・リマスター版 [DVD]

エレクトリック・ドリーム デジタル・リマスター版 [DVD]

学生時代に観て大好きだった(サントラも持ってた)映画がDVDで劇的復活!と知ってレンタルで鑑賞。最近観た映画はすぐ内容を忘れちゃうのに、これはかなり詳細まで覚えていて(音楽の助けもあるのかも)いやあ懐かしかったです。現在から見れば素朴なAI論議ではありますが、当時の最先端PC(windowsMacもなかった)ハード/ソフトも含めてとってもキュート!MTV世代の聖典ですねーこれ。


劇中で流れるこの映像がとっても好きでした。



さてそろそろ洋書も復活させたいな…。