先月読んだ本から
9月は失業状態だったので、せっかくだからと果敢に大作にも挑戦(?):
- 作者: ドナ・タート,岡真知子
- 出版社/メーカー: 河出書房新社
- 発売日: 2016/06/25
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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「ゴールドフィンチ」:読む前は「盗難絵画を巡る本格ミステリ」を予想していましたが、全然違いました!1巻目なんて絵はほとんど置き去り状態で、名画をそんないい加減な扱いで良いのー?と逆に心配になってしまいました。
しかし読み進めていくうちに、ああこれは現代のディケンズなんだ…と途中で気づいて合点がいきました。このゆったりとした話の進め方とクセの強い登場人物陣、結論を急ぐ今どきの小説ではないのです。21世紀でもディケンズ調は(少なくともアメリカでは)通用するんだ、と結構驚き。時間があるときに読みましょう。
登場人物の中ではやっぱりボリスが一番好きかな。主人公にイマイチ魅力が無いのがちょっとね…。
- 作者: ロベルト・ボラーニョ,柳原孝敦
- 出版社/メーカー: 白水社
- 発売日: 2016/07/28
- メディア: 単行本
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「ベスト・ストーリーズ III」:現代小説の中でも特に新しいものが好きなので、I・IIは飛ばしてIIIから読むことに。収録されている作品・作者は正にオールスターズ!という感じで、短編の苦手な私にも大変楽しめました。冒頭のトレヴァーは勿論良かったし、他にもアップダイクとJ・バーンズの自由連想的な話が結構好みでした。また自分の引き出しが少し増えたような充実感。
ミルク殺人と憂鬱な夏──中年警部クルフティンガー (ハヤカワ・ミステリ文庫)
- 作者: フォルカー・クルプフル,ミハイル・コブル,岡本朋子
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2016/07/22
- メディア: 文庫
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訛りはかなり強そう。
暇にまかせてTVドラマもどっぷりと:
The Hollow Crown - Series 1-2 / ホロウ・クラウン - シリーズ 1-2 (英語のみ) [PAL-UK] [DVD][Import]
- 発売日: 2016/06/20
- メディア: DVD
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いやあ堪能しました…(うっとり)。トムヒのハル王子、カンバーバッチのリチャード3世がハマり役なのは観る前から容易に想像がつきましたが、お話的にこれまで興味の薄かった「リチャード2世」のベン・ウィショーが素晴らしかったですね!ラストなんて明らかにキリスト殉教を彷彿させる、絵画のような非情な美しさ…これはたまりません。
ちょっと不満だったのはヘンリー4世でしょうか。ジェレミー・アイアンズは大好きなんですが、「リチャード2世」のヘンリー役の人が歳とってもジェレミーにはならんでしょ!その辺はまだケネス・ブラナーの方がしっくりいったんじゃないか…ケネスとトムヒの親子対決って観たかったしなあ(妄想)。あとやっぱりフォルスタッフはオーソン・ウェルズの印象が強すぎて今一つノレませんでした。
ソフトシェル ブレイキング・バッド 全巻セット(SEASON 1-6) [DVD]
- 出版社/メーカー: ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
- 発売日: 2015/12/25
- メディア: DVD
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マンガにもどっぷり:
- 出版社/メーカー: 小学館
- メディア: ?
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やはり前半の虐待場面は読んでてつらくて再読できなかったです。しかし後半にイアンとジェルミが延々と繰り返す回想と対話、そしてマンガならではの作画表現の繊細さに魅了されて、気がつくと後半は何度も何度も読み返し、しかも何度読んでも唸らされるという…。長年現役で描いてきて、なおもこの創造力。凄いなあ。もうノーベル賞でもなんでも差し上げたい気分であります。
10月には新しい仕事に就けそうなので、読書ペースはもっと落ちるかな。でも相変わらず気になる作品が多くて困っております。(海外ドラマの観すぎじゃ…)