先月読んだ本から

先月は一冊も洋書が読めんかった!反省…


僕の違和感〈上〉

僕の違和感〈上〉

僕の違和感〈下〉

僕の違和感〈下〉

「僕の違和感」:前作「無垢の博物館」がわたくし的にはダメダメだったので今回もちょっとおっかなびっくりだったのですが、これは面白かった!技巧派パムクらしからぬ極めてオーソドックスな語り口を取りながら、トルコの近代化を庶民の視点から滑らかに描いています。すごい盛り上がりがあるわけではないけど朴訥で不器用な主人公メヴルトから目が離せない、という感じで、読みやすい構成ということもあって一気読みでした。パムクは新たなステージに入ったな、という印象。



ゼロヴィル

ゼロヴィル

「ゼロヴィル」:エリクソン作品は難解でややとっつきにくい、という印象があったのですが、これは往年の名映画が題材ということもあって意外にスルスルっと読めてしまいました(まあほとんど名前を知ってるというだけで観てないんだけど…)。映画化もかなり進んでいるようで、しかしこんな話どう映像にするの?と興味深々。
巻末の柴田氏による映画注も偉いと思うけど、これきっと誰かリストにしてるよな…と探してみたら、やっぱりありました。これだけでも充分面白い。


Zeroville

Zeroville

頭の刺青、って洋書の表紙では↑こんな感じ。映画のポスターだとこんな感じ。…やっぱり刺青は日本人に任せた方が良いんじゃない?



それにしても本を読んでないなーと思ったら、今さらながらですが最近は海外ドラマにハマっていたからなのでした…。
特に↓、クッキー姐さんが素敵すぎる!:

音楽ジャンルとしてのヒップホップが好きかと言えばそうでもないんだけど、その文化的背景には大いに興味があって、米国ヒップホップ業界が舞台のこのドラマは正にドンピシャ。楽曲もあざといくらいキャッチーで、思わずCD買いそうになりました(汗)。特に次男ジャマルの歌はみんな良いよねえ:


もしブラック・ミュージックについて「金儲けやセックスのことばかり歌っている誠実さに欠けた音楽」という偏見を持っているなら、そういう人にこそ『Empire』を観てほしい。世界で最も豊かなはずの国でなにも持っていない状態で生まれ、最低限の生活にアクセスできるチャンスすら滅多に与えられない人々にとって、金を稼ぐことはまず目指すべき行為であり、セックスは最大の娯楽である。ブラック・ミュージックとはそうした切実さの結晶だ。(略)そう、『Empire』とは、ドラマのフォーマットを借りたブラック・ミュージック賛歌でもあるのだ。(P.187)

↓の中にある長谷川町蔵氏による紹介文。うんうん!


文化系のためのヒップホップ入門 (いりぐちアルテス002)

文化系のためのヒップホップ入門 (いりぐちアルテス002)

こちらも再読中。


6月はちゃんと本も読む!洋書も読む!でも多分ドラマも観る…。