「新世紀の英語文学−ブッカー賞総覧2001−2010」


図書館にて借出し:


新世紀の英語文学―ブッカー賞総覧〈2001‐2010〉

新世紀の英語文学―ブッカー賞総覧〈2001‐2010〉


副題の通り、2001年から10年にわたるブッカー賞受賞作に最終候補作も加えた中から
興味深いもの、話題性に富んだ作品を既訳・未訳に関わらず選んで詳細に分析しています。
私が真面目にブッカー賞を追いかけていた時期にぴったり該当するので(今はダメダメ…)
個人的に大変嬉しいというか読み応えのある内容でした。


ちなみに主に取り上げられている作品は次の通り(翻訳のあるものは翻訳優先):


ケリー・ギャングの真実の歴史  パイの物語  荊[いばら]の城 上 (創元推理文庫)  ヴァーノン・ゴッド・リトル―死をめぐる21世紀の喜劇
オリクスとクレイク  The Line of Beauty  The Master  海に帰る日 (新潮クレスト・ブックス)
Arthur and George  わたしを離さないで (ハヤカワepi文庫)  喪失の響き (ハヤカワepiブック・プラネット)  The Gathering  
グローバリズム出づる処の殺人者より  ウルフ・ホール (上)  The Children's Book  The Finkler Question (Man Booker Prize)


いずれも書評ではなくあくまで論考なので完全にネタバレ状態ではあります。加えて単語一つ一つにも
こだわるような綿密な分析を試みているので、ちゃんと読み通した人じゃないと面白くはないかも。
その代り頑張って読んだ人には、自分とは違った視点から新たな発見が得られると思います。
決して一般向けではないですが、地道な英語読みのためにもこういう本はなくてはいけない、ですね。





部屋

部屋

今自宅に控えているのは2010年の最終候補に残った↑。結構分厚い!


The Sense of an Ending

The Sense of an Ending

↑2011年の受賞作。書店で見たら結構薄くてすぐ読めそうだったので購入検討中。
しかし大御所バーンズ先生だし、翻訳がすぐ出るのでは?という期待もあったりして…。