「イスラム飲酒紀行」(高野秀行)


図書館にて借出し:


イスラム飲酒紀行

イスラム飲酒紀行


「私は酒飲みである。休肝日はまだない。」
そんな呟きとともに始まる、アル中一歩手前?の著者が禁酒地帯・イスラム圏にて酒を求めて
ジタバタと繰り広げる冒険の数々。同じ酒飲みの私(休肝日はあるけど)としては、もうこの
設定だけでニヤニヤワクワクしてしまいます。


イスラム圏でも、実は外国人観光客向けのレストランやバーに行けば一応ちゃんと出してくれる
のですが、著者が望むものはそういうところにはないのです:

今までビールだけじゃイヤだとか、ゆっくり飲みたいとか、ずいぶん我がまま放題だったが、
私が本当にやりたかったのは一番ふつうのこと、つまり「現地の人とわいわいがやがや飲む」と
いうことだったのだ。(P.197)


というわけで、怪しげな案内人に連れられて彷徨う見知らぬ街の名もない路地で、思いがけなく
始まる酒宴。探してみれば見つかってしまう地元の酒と酒飲む人々。酔いも回って夜は楽しく
とっぷりと更けていくのでした…極楽。


同行カメラマン・森清氏の写真もとても素晴らしいです。本人は酒飲みじゃないのにこんな著者に
付き合うのはしんどかっただろーなー。御苦労様でした!



Pen (ペン) 2011年 8/15号 [雑誌]

Pen (ペン) 2011年 8/15号 [雑誌]

文様好きにはイスラム文化って憧れです。