「美術館をめぐる対話」(西沢立衛)


図書館にて借出し:


美術館をめぐる対話 (集英社新書)

美術館をめぐる対話 (集英社新書)


建築界のノーベル賞とも言われるプリツカー賞を昨年受賞した2人組ユニット・SANAAの一人、西沢氏が
同業の建築家やキュレーター、アーティストなどとそれぞれ対談した内容をまとめたもの。
現代建築と現代美術、そしてそれを引き受ける地域(環境)がどういうバランスの元でまとまっていくべきかを
第一線で活躍している人たちならではの現場感覚で率直に意見交換しており、とても刺激的でした。


最近訪れた美術館(三菱一号館美術館東京都庭園美術館)が、どちらも元々は美術館仕様でないところが
かえって面白い効果を挙げていると感じたばかりだったので、いま美術館というハコを新しく作るに際して
何を考慮しなければいけないのか、という点が深く論じられていたのが特に興味深かったです。


新書ということでカラー画像での現物紹介がなかったのですが、たまたま購入していた↓が副読本として
大変役に立ちました:


Casa BRUTUS (カーサ・ブルータス) 2010年 11月号 [雑誌]

Casa BRUTUS (カーサ・ブルータス) 2010年 11月号 [雑誌]


SANAAの活動を中心に現代建築をわかりやすく解説したもの。大判のカラー画像も豊富で、本書内の
発言の意味が一層読み取りやすくなりました。
あーしかしこんなの読んだら金沢と十和田に行きたくなっちゃう…。