「ニッポンの風景をつくりなおせ」(梅原真)


図書館にて借出し:


ニッポンの風景をつくりなおせ―一次産業×デザイン=風景

ニッポンの風景をつくりなおせ―一次産業×デザイン=風景


【参考】「デザイナー・梅原真が手掛ける、アンチ「スローライフ」な田舎デザイン」(日刊サイゾー):
http://www.cyzo.com/2010/07/post_5100.html


最初に副題の「一次産業 X デザイン = 風景」を見た時は正直「何???」でしたが、冒頭からその志の熱さに
ぐいぐい引き込まれました。

一次産業がうまくいっていないなぁ、
と思い始めてから世の中おかしくなってきた。
では、ボクに何が出来るのか?
一次産業にDesignをかけあわせる
⇒新しい価値が生まれる
⇒新しい価値は経済となる
⇒経済がうまくいけばその一次産業は生きのびる
⇒そして風景が残る。
(略)
「一次産業 X デザイン = 風景」
この方程式でニッポンの風景を残そう。
そう考えるようになった。(P.3)

ここでいうデザインというのは単なるグラフィックとか見栄えの問題ではなく、例えばある農産物の魅力を
最大限に伝えるための言葉や形をきちんとパッケージ化し、一つの商品に落とし込むまでの作業です。
この本で取り上げられている商品やポスターに、依頼人と梅原氏の愛情が詰まっているのが実感できます。
誇らしい仕事だなあ、とつくづく感じ入りました。


本書自体のデザインの美しさは勿論ですが、文章も軽妙で飽きさせません。
「島じゃ常識」とか「じつは茶所」とか、商品のキャッチコピーもいちいちニクイです。
ちょっと惚れこんでしまいそう、商品買い漁ってしまいそう、な気分です。


おまんのモノサシ持ちや!

おまんのモノサシ持ちや!

↑こちらは梅原氏の解説本だとか。これもそのうち読む予定。


この本を読むきっかけとなったのは同じ出版社で以前読んだ「漢文スタイル」が面白かったからなのですが、
今回もアタリ!でますますお気に入りになってしまいました。小出版社ならではの繊細で愛情のこもった編集魂を
感じます。まだ発行点数が少ないから、今のうちに全点読破してしまおうかしらん?


かたち三昧

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羽鳥書店さんが出している気になる本の一部です。あ、結構ある?(焦)
羽鳥書店ホームページ:http://www.hatorishoten.co.jp/