「ヒトラーの秘密図書館」(ティモシー・ライバック)
図書館より借出し:
- 作者: ティモシー・ライバック,赤根洋子
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2010/01/07
- メディア: 単行本
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自分の学歴にコンプレックスを持っていたヒトラーは、その分読書家で、一晩一冊以上のペースで本を読んだそうです。
その蔵書の殆どは終戦時に散逸してしまい、まとまった数としては米議会図書館に約1300冊が保存されているのが最大で
あとは世界各地にバラバラ残されている程度。著者はその蔵書からヒトラーが読み、時に書き込みをした跡を丹念に
辿っていきます。
全十章、ヒトラーの人生その時々に影響を与えた本を中心に、関係者へのインタヴューや多くの資料を基に語られる
彼の人格および思想形成の物語はとても読み応えがあります。著者と一緒にヒトラーの個人蔵書を開いているかのような
臨場感と迫力。学術的に目新しいものはないかもしれませんが、読ませる一冊であることは間違いありません。