「東京大学のアルバート・アイラー」(菊地成孔+大谷能生)


図書館にて借出し:



東京大学のアルバート・アイラー―東大ジャズ講義録・歴史編

東京大学のアルバート・アイラー―東大ジャズ講義録・歴史編


東京大学のアルバート・アイラー―東大ジャズ講義録・キーワード編

東京大学のアルバート・アイラー―東大ジャズ講義録・キーワード編

(文庫版:asin:4167753537asin:4167753545


奇しくも東大モノ続き。いやーね権威主義(嘘)。


ジャズは相方の影響でバップを中心に少しは聴いていたのですが、理論的なことはほとんど知らなかったし、
疑問というか不思議に感じていたことが色々とあったので読んでみました。菊地氏の語り口のユニークさは
以前読んだ『服は何故音楽を必要とするのか?』で堪能していたので、それだけでも読んでみていいかなとも思って。


全然分からなかったけど、読んでるだけでとっても楽しかった!です(なんじゃそりゃ)。
かなりの情報量で一回読んだだけでは消化しきれないし、音源とのすり合わせもこれからしなきゃいけないし、
理論的についていけないところも多かった(最後の濱瀬氏の特別講義はさっぱり理解できない・涙)けれど、
様々な方面で「取っ掛かり」を貰えたような気がします。文庫版を買ってもうちょっと研究したいと思います。


憂鬱と官能を教えた学校

憂鬱と官能を教えた学校

順番が入れ違っちゃったけど、こちら↑も近々読む予定。



個人的には「キーワード編」のブルースの講義(ゲスト講師は米文学者の飯野友幸氏)が非常に勉強になりました。
何ヶ月か前にTVで観た映画「ゴーストワールド」で流れていたこの曲がずっと頭にこびりついて離れなくて:



ゴーストワールド【廉価2500円版】 [DVD]

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心をかき乱す音の揺らぎ、延々と地獄までひきずられそうなループ感…こんなの多感な時期に聴いていたら
(しかも気になる異性から贈られたら)その後の人生全部捨ててしまいそう…そんな思いに駆られてしまいます。
そんな感覚が起きる理由を、この本では極めて明快に解説してくれていて思わずナットク。
という感じでジャズにこだわらなくても、音楽に興味のある人には充分読み応えがある内容になっています。


しかし、どうも私は音楽そのものより音楽に関する本を読む方が好きみたいで…。菊地氏の音楽も聴いたことが
ありません。そのうち聴くべき?