「グローバリズム出づる処の殺人者より」(アラヴィンド・アディガ)


図書館にて借出し:


グローバリズム出づる処の殺人者より

グローバリズム出づる処の殺人者より


2008年ブッカー賞受賞作、と言ってみたところで海外文学ファン以外にはハア?でしょうし、今回は海外文学ファンにとっても
ハア?な邦題(原題は"The White Tiger")。いやあスゴイ邦題ですよね…「ハイスクールはダンステリア (原題:"Girls Just Want
to Have Fun")」並みです。
どうせなら「ホワイトタイガー$ミリオネア」とかにしちゃえば良かったのに(←投げやり)。


著者は元々経済ジャーナリストということで、ひょっとして出版社は経済書と間違えて買われてほしいのかな?と邪推してみました。
内容は…ざっと読む分にはまあそれなりに面白いし、今や話題の格差社会カースト制X経済格差)を取り上げている点で今の日本とも
かけ離れた世界では決してないとは思いますが、作品としては直線的で、やや物足りない読後感が残りました。
いわゆるタイムリーな一冊、ということでしょうか。そう考えると昨今まれにみる翻訳の速さにも納得であります。