「ひつじ探偵団」(レオニー・スヴァン)


古本にて購入。アイルランドが舞台のドイツ語小説なんて、個人的には一粒で二度美味しい?


ひつじ探偵団

ひつじ探偵団


羊飼いのジョージの謎めいた死を巡って、残されたモコモコ羊たちが懸命に知恵を絞って真相を解明する、
というホンモノのひつじ探偵もの。といってもそこは羊なので、眠気や空腹が過ぎると推理なんてそっちのけだし、
聞き込みに精を出し(誰も羊が聞き耳たてているとは思うまい!)ても、人間達の会話や行動は奇天烈すぎて
彼らの理解の範疇を超えている。そんなこんなであっちへフラフラ、こっちへヨロヨロとよろけまくる展開が
なんともユニーク。しかし上手いのか下手なのか実は良くわかりません。


あとがきによると著者の英文学博士号論文のテーマは「近代文学における動物の意識」だそうで、正にそのまんま。
一体どんな内容なのか詳しく知りたいものです。