ケルン大聖堂のゴシックxモダン、を見に行く


相変わらずよく遅れる電車に乗って、はるばるケルンまで行ってきました。
もちろん先日お伝えしたG・リヒターのステンドグラスを見るため。
久しぶりに行くと土産物屋の多さにビックリする。うーん、観光地やなあー。


前回大聖堂を訪れたのはもう3,4年前だろうか?駅前に降り立つと、いつものことながら
「で、でかい…」と小学生のような感想を口走ってしまう。普通のカメラでは絶対全景は収まりきれません。


大聖堂内部はいつも観光客で賑わっているのだけど、今回はいかにもコレが目当てで来ました!とばかりに
リヒターのステンドグラスに見入る人たちが大勢固まっていたのが印象的。さすがリヒターさんは人気者。


で、実際の現物は…すごく良かったです!
よく見るために双眼鏡を持っていこうかなとも考えていたのですけど、そんなことしなくてもピクセルの一つ一つが
クリアに見えました。ちょうど陽が射し込む時間帯に居合わせたのもラッキー♪通常の聖人画の窓と比べると
余分な装飾が無いだけ光が直接入り込んで、眩しいくらい。なんて綺麗なんだ…と呆然と魅入ってしまいました。


リヒターの作品を見ると、いつも私は記憶の純粋化、抽象化、結晶化…ということを考えてしまいます。
パッと視界に飛び込んできた画像、それが時を経て具体的な形からどんどん純化していって、最後には
核の部分だけが結晶構造のように強固な形態で残される…そんな印象を受けるのです。


大聖堂を出た後は、この窓のための習作が期間限定で展示されているというMuseum Ludwigへ。
しかしこれは…この習作を見るだけだったら入場料を払うのは勿体ないなあ、くらいの内容。
現代美術の常設展示&特別展込み(今はバルチュス展やってます)は充実しているのだけど、
常設は前に見てるからなあ…と思いつつ昔の記憶を頼りにバルラッハ(Ernst Barlach)の作品など
ついでに再鑑賞して戻ってきました。