買ってしまった本の翻訳大胆予想


先週は街を挙げての古本市でした。
冷やかしのつもりで覗いたところが、英語の傷アリ本(表紙とか;中身は問題なし)の大バーゲンに遭遇。
ユーロ高でペーパーバック1冊買うのも躊躇する昨今、思わず頭に血が昇って棚漁りしてしまいました…。
ここに懺悔と言い訳を兼ねて、買った本の報告と大胆翻訳予想(読む順番を決める際にいつも考える)など:



A Spot of Bother

A Spot of Bother


「夜中に犬に起こった奇妙な事件」の著者マーク・ハッドンの新作。前作は驚くほど早いタイミングで翻訳が出たし、
それなりに評判も良かったと思うので、普通なら今回もすぐ翻訳されるのでは。予想としては、うーん、一年以内?
内容はちょっとニック・ホーンビイ風の「こわれた家族」小説という感じ。



Runaway

Runaway


アリス・マンローは新潮クレストブックスの翻訳が注目を浴びているので、2004年発表のこの短編集も追々訳されるだろうけど、
未訳の旧作もまだまだ沢山あるし、その中からどういう順番で訳されるかまでは読めないなあ…
(短編だと日本で独自に編纂するという手もあるし、というかひょっとしてこの中でもう訳されてる作品もある?)
とりあえず2−3年以内と踏んでみました。




Travels in the Scriptorium

Travels in the Scriptorium


これは一番予想しやすい。「The Book of Illusions」の翻訳が今年中に出るらしいけど、その後も「Oracle Night」
「The Brooklyn Follies」が残ってるし、これまでの経緯からわざわざ順番を飛ばすとは考えにくいので、
これの翻訳はズバリ3年後と見て良いでしょう。柴田先生も懸命に訳しているのに、書く方がどんどん新作を出すので
ちっとも追いつかなくてカワイソウ。個人的にはもう他の人に廻しちゃえばいいのになーと思ってるのですが、
日本の読者は(訳者本人も?)オースター=柴田の連携プレイに結構思い入れがあるのかな。
それにしてもFaber & Faberのオースター作品の装丁はいつもカッコいい。



The Swarm: A Novel of the Deep

The Swarm: A Novel of the Deep


ドイツ語からの英訳。著者は<ドイツのマイケル・クライトン>みたいな人で、ドイツでは超売れっ子作家。
ハリウッドでの映画化が取りざたされているので、翻訳は映画公開のタイミングに合わせて出るとして、
4−5年先かなあ。映画化の話は一時期に比べてやや曖昧になってきたみたいです。




Nights of Rain and Stars

Nights of Rain and Stars


メイヴ・ビンチーはアイルランドの愛すべきおばちゃま作家で欧米では大人気ですが、日本ではまだまだ知名度も低いし、
この前の作品「Quentins」もまだ日本では出ていないので、訳されるとしても7−8年はかかるとみました。
訳されない可能性のほうが低いかも。好きなんだけどなあ。



Against the Day

Against the Day


今回の真打ち。うわーピンチョンの新作ですわよ。買おうか止めようか、ものすごーく悩みました。
理性では「いくら安くたって読まなかったら無駄金なんだよ?大体ピンチョン読める読解力が自分にあると思ってんの?」
と引き止めたのですが「まあまあ今すぐじゃなくても翻訳が出るまでに読めば勝ち(?)ってことで」という
悪魔の囁きに負けてしまいました…。なんだかゼロにゼロを掛けているようなむなしい気分ですが、翻訳、実際いつ出るんだろ…
この分厚さ(すんごく重くて持って帰るのが大変だった)では10年くらいかかるかと踏んでるんですが、甘いかな…。



さて素人の予想はどれだけ当たりますか、結果をお楽しみに。
(て言うか自分はちゃんと読むように!)