「ヨーロッパに消えたサムライたち」(太田尚樹)


ヨーロッパに消えたサムライたち (ちくま文庫)

ヨーロッパに消えたサムライたち (ちくま文庫)


17世紀初めに伊達政宗の命を受けてヨーロッパに渡った支倉常長遣欧使節の道筋を辿りつつ、
その際に長期滞在したスペインはセヴィーリャ近郊の街に現在600人以上在住する
ハポン(日本)」姓の人たちの謎に迫る。


知ってるつもりが意外と天正使節とごっちゃになっていたり、勘違いしていたことも多く
勉強になりました。
あの時代に遥々ヨーロッパまで(しかもメキシコ経由!)行ってくるだけでも凄いことです。
自分の身に置き換えることすらおこがましいですが、大変だっただろうなあ…としみじみ
感慨にふけってしまいました。
伊達政宗の構想のスケールの大きさにも驚き。この辺もうちょっと詳しく知りたくなりました。


著者の文章は平易で読みやすいのですが、時々本人の推測なのか願望なのか、はたまた事実として
既に確認されているのかよく分からない書き方もあって、ちょっとイライラした部分も。
せっかくなので類書を幾つか読んでみようと思ってます。