「Bloom」(2004)


ジェイムズ・ジョイスの「ユリシーズ」をほぼ忠実に映画化したもの。
ドイツ人の知人にUK版のDVDを貸していただきました。


「『ユリシーズ』を読んだことのある日本人に会うのは初めてだ!」
と驚かれましたが、私だってジョイスを読んだドイツ人に会うのは初めてだ…。


●映画公式サイト:http://www.ulysses.ie/home/default.asp



なんだかとっても真っ当な映画でした。映像も筋の運びも。
いやもちろん「ユリシーズ」なんだからキワドイ場面は沢山出てくるんですが
それも含めて随分上品だなあ?
観ていて不快にならないのは有難いんだけど、本当にそれで良いのか?とも思ったり。


あとやっぱり2時間前後で収めているから何だか忙しい割りに突っ込みが足りない。
このへんは原作つき映画には大抵言えることですが…。
うーん、頑張ってるとは思うんだけど、もっとハジケても良かったのでは…。


ブルーム役のスティーヴン・レイニール・ジョーダン映画では常連のベテランさん。
ディーダラス役のヒュー・オコナーも芸暦は長い人なのに、改めて今つくづく見ると
オーランド・ブルームのにせもの」みたいに見えちゃう。これは可哀想。
驚いたのはモリー役!アンジェリン・ボールってどこかで観たよなあと思ってたら
そうだ!「ザ・コミットメンツ」のマドンナ的存在だったイメルダ役の子じゃないですか!
あらー随分女優らしく貫禄がついてなって!私も歳を取ったわけだ。
バイオグラフィーを確認するまで気づきませんでした。あらー(本当に驚いている)。


とはいえダブリン近郊の風景が美しく撮られていて、とても懐かしくなってしまった。
ああまたあの遠浅の海辺をゆっくりと歩きたい。