「カポーティ」(2005)


レンタルDVDにて観賞(英語音声・英語字幕)。


Capote ●日本公式サイト:http://www.sonypictures.jp/movies/capote/


思った以上にカポーティがオネエぽかったので「ホフマン君、それはちょっと作り過ぎなんじゃないの?」と怪しんだのですが、そのあとDVD収録の特典でカポーティ本人の映像を観たら、見事にクリソツでした…。
ホフマンさん疑ったりしてすみませんでした。
あの独特のファルセット・ボイスは彼のトレードマークだったそうですね。


内容は予想通り、作家の業・創作の罪について描かれた苦い味わいで、観終わったあとは何とも複雑な心境。とはいえ「これ」だけが原因で、以降のカポーティが書けなくなったとまでは私は思ってませんが。


印象に残ったのは幼なじみのハーパー・リーの存在。凛とした女性で、カポーティの事を本当に大切に思っているからこそ、駄目と思ったらハッキリと助言する。こういう「しっかり者のおねえちゃん」が脇にいてくれて、カポーティは公私ともに随分と助けられたのだろう。リーもこんな面倒くさい友達を持って大変だっただろうなあ。でも良い友人だなあ。


NYの喧燥と南部の静寂との対比も心に残る作品でした。




冷血 (新潮文庫)

冷血 (新潮文庫)

私は学生時代に読んだので当然旧訳ですが…新訳はどのくらい違うのかな?



本の雑誌 (2006-8)

本の雑誌 (2006-8)

P32-33で青山南氏がエッセイに書いている、ハーパー・リーと『冷血』の関係がとても参考になりました。