「Die Wilden Huehner」(原作:コルネーリア・フンケ)


「Herr der Diebe(どろぼうの神さま)」に続くC・フンケ原作映画第2弾。当初は1月に上映の予定だったけど前者とのバッティングを避けたのか、結局2月9日からの公開となりました:


●映画公式サイト(独語):http://wilde-huehner.film.de


この「Die Wilden Hühner」はフンケの作品の中でも現在5作目まで出ている人気シリーズで、ドイツ語圏で総計160万部以上を売上げているとか。本以外にも作品のキャラを使ったスケジュール帳などがあるらしい。


いきなり映画を観ても分からないだろう、とまずは頑張って一作目を読んでみました!
対象年齢は「10歳以上」というわけでスイスイとはいかないまでも、なんとか筋を追う程度には理解できました。うーん私って10歳並の読解力かあー(トホホ)。


Die wilden Huehner

Die wilden Huehner


主人公のスプロッテは12歳くらい。父親がおらず、母親はタクシーの運転手で始終家を空けているので、大抵祖母の家に預けられている。このおばあちゃんがなかなかの難物で「働かざるもの食うべからず」と畑仕事や飼っているめんどりの世話をどんどん押しつけるので、スプロッテは宿題をする時間もない。そんな家庭事情もあってちょっと気の強い女の子になってしまった。


そんなおばあちゃんが1週間家を空けることになった。それを利用してスプロッテは親友のフリーダ、美人のメラニー、食いしん坊のトルーデを祖母の家に呼び、4人で「Die Wilden Hühner(あばれめんどり)」という仲良しグループを結成する。めんどりの羽根をペンダントのように首につるし、お互いに秘密を守ることを誓い合う。
当面の目標はおばあちゃんが残していった黒い鍵の謎を解くことと、敵対している男の子グループ「ピグミー」をやっつけること!


やっぱりドイツでも「男子vs女子」の構図って健在なのねー!というのがとても印象に残りました。
日本でいえば小学校高学年の頃って、そういう対立が一番激しくなるとき(今は違うのかな?少なくとも私の時代はそうだった)で「もー男子、ちゃんと掃除やってよ!」みたいなつまらなーい諍いを繰り返したりするわけだけど、欧州ではそういう意識ってあまりないのかなと思っていました。共通項を見つけたようでなんだか嬉しい(単純)。
あと同じ仲良しグループの中でも「○○ちゃんとは親友だけど××ちゃんは違うもーん」とか。あーこういうのあるある、と思っちゃいましたよ。


そんな友情と喧嘩の繰り返しや、家族との関係などが上手く描かれていて、たどたどしいながらも結構楽しんで読了。よーしこれで予習は完璧だ!と勇んで映画館へ行ったところ…


あらら?なんだか話の筋が全然違う…人物設定は同じだけど…あんなに仲の悪かった「ピグミー」たちとも、なんだかラブラブの気配が漂ってるし…。
原作ではシリーズの途中から登場するヴィルマちゃんが映画では最初から出てくるってのは知ってたんだけど、ひょっとして映画そのものが一作目じゃなくて二作目以降の映画化だったの?
がーん。


と、思わぬ事態にショック状態?に陥ってしまったので、あんまりきちんと鑑賞してなかったかも。でもそれを抜きにしてもちょっと地味かなあと思いました。まあ複雑な年頃を丁寧に描いている点では好感を持ちましたが、子供向けなんだし映画的にもう少し盛り上がっても良かったような気がするけど。隣で観ていた男の子(7歳くらい?)はちょっと退屈してました。


子役の子はみんな可愛かった。元々美人という設定のメラニー(「ハリポタ」のハーマイオニに似てる)以外の子もなかなか見栄えの良い子を揃えていて、主人公のスプロッテが一番ちんくしゃかも。男の子達も将来美形になりそう。今から青田買いしとこうかしら(ってオバサン臭い発言…)。


あとで調べてみると、やっぱり映画は原作の3作目を主に製作されたみたい。くくーリサーチが甘かったわ。こうなったら全作読んで復讐(?)してやるー!!


Die Wilden Huehner. Fuchsalarm

Die Wilden Huehner. Fuchsalarm


↑これが3作目。そういえばこういうシーンが映画にありました。えーん悔しいよう。



●参考:映画「Herr der Diebe(どろぼうの神さま)」の感想:
http://d.hatena.ne.jp/shippopo/20060111