「第三帝国のオーケストラ」(ミーシャ・アスター)


図書館にて借出し:


第三帝国のオーケストラ―ベルリン・フィルとナチスの影

第三帝国のオーケストラ―ベルリン・フィルとナチスの影


正直あまり得意でない分野で、しかも割と淡々とした筆致で進められるので最後まで読みきれるか不安だったのですが
個々のエピソードがとても興味深く、時間はかかりましたが読了しました。
財政危機のため国家支援を求めたことから、ナチスの巧妙なプロパガンダの一翼を担うことになってしまった
第二次大戦前後のベルリン・フィルを巡るノンフィクション。


もっと前面的にナチス応援!の楽団も他にあったそうですが、あくまで演奏の質にこだわるがゆえにベルリン・フィルを
優遇したナチスの作戦はやはり狡猾。当然音楽家がこだわるのも演奏の質ですから、その維持のためには多少の妥協も
仕方ない、こういう御時勢だし…とユルユルに共犯関係を築いてしまうのは分かるような気がします。
こういうオトナのいやーんな関係っていつでもどこにでもありそうです。



↑も観たくなってきました。