「エレメント」構造デザイナー セシル・バルモンドの世界@初台


先日映画を観たフランク・ゲーリーに代表されるように、昨今は「これってどうやって建ってんの?」みたいな不思議な建築が
増えています。その基盤を支えているであろう「構造デザイン」に興味を持ちはじめていたので今回の企画は個人的にとっても
イムリー。場所はオペラシティビルのアートギャラリー:


●公式サイト:http://www.operacity.jp/ag/exh114/


もっと理系的というか分析的な展示が多いかと思っていましたが、意外と直観先行。特に前半は自然の造形(黄金率や
フィボナッチ係数など)からインスピレーションを多く受けていることが良く分かる内容でした。九九の絵はちょっと笑えたー。
個人的には建築家と構造デザイナーの間でどういう役割分担というか共同作業をしているのか、というあたりをもっと詳しく
知りたかったのですが…。


でも現物展示の「H_edge」(ヘッジ)はやっぱり面白かった!プレートとチェーンという最小限の部材を組み合わせることで
自立した空間が立ち現れてくる姿は美しく、ある種の凄みを感じさせました。これは色々応用が利きそうです。
ブティックの間仕切りなどに使われそうなスタイリッシュなデザイン。



●解説記事:http://www.excite.co.jp/ism/concierge/rid_12272/(エキサイトイズム)


展示の最後にこれまで手がけた作品群の画像パネルが並んでいましたが、その中でも最も興味を惹かれたのはロンドンにあるという
「Tall Tree and the Eye」という作品:


●解説記事:http://www.nickelinstitute.org/index.cfm/ci_id/19140/la_id/4.htm(nickelinstitute日本語版)

(画像もここから)


絶妙なバランスで配置された大型球。その表面に映りこむ周囲の景色。思わず周りをグルグル回ってその景色の変化を楽しみたく
なりそうです。こういうの好きです!


展示の構造が今ひとつ分かってなくて出口を探して彷徨ってしまった構造オンチの私ですが、色々刺激を受けた展示でした。
もっと勉強しようっと。


構造デザインとは何か―構造を理解しないアーキテクトとアートを理解しないエンジニア

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ヴィヴィッド・テクノロジー―建築を触発する構造デザイン

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とりあえずこの辺↑から読み始める予定。



余談:しかしオペラシティビルって入ってるお店がみんなビミョー…。私はちょっと足を伸ばして「ラ・カスケット」でお昼を
食べました。質も量も大満足で、たまに行くならこんな店、って感じです。(参考:食べログ