「キリストの身体」(岡田温司)


図書館にて借出し:


キリストの身体―血と肉と愛の傷 (中公新書)

キリストの身体―血と肉と愛の傷 (中公新書)



マグダラのマリア』『処女懐胎』に続く中公新書キリスト教図像学三部作の完結編。図版も豊富でとても面白かったです。


非信者として不謹慎な言い方を許してもらえるのならば、「神の子としての人間・キリスト」というのは大した発明だなあ、
と感心しました。血も涙も流す肉体を持った人間としてのキリストの存在が、多くの人々の間に共感作用を生んでいくのです。
キリストの身体の痛みを自分の痛みとして分かち合うこと、そこに単なる規律や哲学を超えた絶大なる信仰が芽生える契機が
あるように思えます。それが愛、ということなのでしょうか…。



聖遺物崇敬の心性史 西洋中世の聖性と造形 (講談社選書メチエ)

聖遺物崇敬の心性史 西洋中世の聖性と造形 (講談社選書メチエ)

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