TVシリーズ「ヒトラーの建築家 アルベルト・シュペーア」(2005)


レンタルDVDにて鑑賞:


●参考「アルベルト:シュペーア」(Wikipedia)



シュペーアの生涯をチャートで解説したムービーeBOOK。5分で早分かり!


      • もしヒトラーに友人がいたとするならば、その数少ない一人が私である---


シュペーアのナチ時代−釈放までの生涯を辿った再現ドラマに加え、当時の記録フィルム、更に関係者(大人になった子供達など)の
インタヴューなどを組み合わせて構成されたTVシリーズ。シュペーアを演じるのは「善き人のためのソナタ」で苦悩する劇作家役だった
セバスチャン・コッホ。頑張って本人に似せております。


ちょうど同時期に「ラストキング・オブ・スコットランド」も観ました。どちらも強烈なカリスマ的独裁者に惹かれつつも、最後には
離れていく人物が主人公なのでありました。



とはいえ、「ラストキング…」と比べるとシュペーアはもっと老獪。敗戦のかなり前の時点でヒトラー政策の限界を意識し、
直接反旗を翻すことは無かったにせよ、敗戦後の自分の身の処し方について着々とプランを練っていた…そんな印象を受けました。
これだけ頭が良くて軍需相まで務めた人がアウシュヴィッツを代表するユダヤ人迫害問題について「漠然としか知らなかった」訳がない、
と私も思うのですが、他人も自分も上手く言いくるめて信じこませてしまった、のかなあ…。


シュペーアの事は観るまで何も知らなかったのですが、その複雑な人間性に考え込まされる、見応えのあるお話でした。