「大聖堂」(ケン・フォレット)


古本にて購入。カーヴァーじゃないのよ:






読もうと思った動機は3つ;

1)ドイツのZDF局アンケート調査(2004)による「愛読書TOP50」で第3位に入っていた(1位は「指輪物語」、2位は聖書)
2)続編「World without End」が昨年発表されて評判になった
3)スペインで2006年よりベストセラーとなっている「La Catedral del Mar (The Cathedral of the Sea)」が、
  よくこの作品と比較されている


World Without End

World Without End


La Catedral del Mar

La Catedral del Mar


要は欧米で大ベストセラーだからです、ハイ…。自分でもマイナー嗜好なのか単なるミーハーなのか良く分かりません。


さすがにベテラン作家の激売れ小説なので、12世紀イングランドという馴染みのない舞台でもテンポ良く読ませて飽きさせません。
悪玉・善玉がハッキリと分かれていて、それぞれ知恵と権力を駆使してのガチンコ勝負が延々続くのであります。
えーまだやるんだ?と読んでるほうがビックリするくらい、どっちもしぶとくてしたたか。大聖堂建設という聖なる目的の裏側で
極めて俗っぽーい世界が展開されます。ハラハラドキドキ。


海外の歴史小説といっても基本的に人物主体で描かれているので、長編でもかなり読みやすい方だとは思いますが、
それでもやっぱり日本の読者向けには大聖堂の展開図と部位名称の説明、簡単な地図・年表くらいは欲しかった気がします。
そういう知識を蓄えるのもまた小説の楽しみだと思うので。


さて続編はいつ翻訳が出るのでしょう…。