「グルメ警部キュッパー」(フランク・シェッツィング)
久々に新刊購入。「Der Schwarm」が欧米で大ヒットしてるシェッツィングですが、ドイツでは以前から人気作家で
私も書店で旧刊をよくチェックしてました(未読ですが)。この作品はドイツで96年発表のもの:
- 作者: フランクシェッツィング,熊河浩
- 出版社/メーカー: 武田ランダムハウスジャパン
- 発売日: 2008/02/01
- メディア: 文庫
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しかし邦題とはいえ、こんなおちゃらけたタイトルになるような作品なんてあったっけ?と改めて原書を調べてみると、
- 作者: Frank Schatzing
- 出版社/メーカー: Verlagsgruppe Random House GmbH
- 発売日: 2006/09/16
- メディア: ペーパーバック
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…なんか全然雰囲気違うんですけど。(ちなみに原題は「殺しに飢える」くらいの意)
実際に読んでみた印象は独・日の書影の中間ぐらい。
確かにキュッパーはグルメだし、美味しいものについて考えるのが大好きだけど、変人という程でもないし
そのグルメ嗜好や知識が推理と直接関係してるわけでもない。
で、ドイツの書影は…えーと確かにトラやライオンは出てきますけど。別に残虐殺人とかじゃないです。
「Der Schwarm」でも印象に残った軽妙な会話の上手さ、サクサクとスピード感のある展開、クセがあって魅力的な
登場人物達、といった特徴はこの作品にもたっぷり盛り込まれていて、お手軽に読めるミステリとしては充分
面白いんじゃないかと思いました。そういえば「Der Schwarm」でも良いワインをガンガン開けていたし、グルメは
著者本人の属性なんでしょう。巻末にケルンのレストランガイドとライン地方料理のレシピ付き。
ちなみに著者は元々ミュージシャン志望だったということで、ドイツでは同書のオーディオブック(朗読CD)は
著者自らの朗読に加えてテーマ音楽も自身で作曲してるというから、お茶目というか芸達者というか出たがりというか。
加えてルックスもなかなかなので(よくドイツの雑誌でカラーグラビアとかに登場していた)、
いけてるチョイ悪オヤジとして販促かけたら日本でも人気出るかも?とにかくとても面白そうな人なので今後も要注目。
●「The Swarm("Der Schwarm"英語版)」感想:http://d.hatena.ne.jp/shippopo/20070822
●「知られざる宇宙」紹介:http://d.hatena.ne.jp/shippopo/20070829
ホント、多才だわ…。