「Nichts Bereuen」(2001)


ダニエル・ブリュール君の「グッバイ、レーニン! [DVD]」以前の主演作。深夜TVで触りだけ観たら面白そうだったのでDVDショップで6ユーロで購入(独語音声・英語字幕)。


●DVD情報(Amazon.de):http://www.amazon.de/exec/obidos/ASIN/B000069B7C/


邦題風にまとめると「ダニエル君の青春悶々日記」ってとこ?
高校は卒業、大学入学資格は取得、でも(多分兵役の代わり?)一年間社会奉仕に務めねばいけなくて、とはいえ教会の雑用や老人の面倒を大人しくやっていられるほど素直でもなくて、4年越しに片思いの彼女は思わせぶりな割には振り向いてくれなくて、このまま童貞で一生を終えるのか、ああ青春…のダニエル君(役名もダニエル)の日常がおもろ悲しく描かれる。


特筆すべきはやっぱりダニエル君の演技で、なにせ年頃だからエッチな妄想にふけったり色々あるわけだが、それが変にいやらしくならないで素直に共感を呼び起こすものになっている。等身大ながら好青年。良いですよねえ。


舞台となっている Wuppertalヴッパータルは欧州最古(!)のモノレールがある街で、映画の中にもモノレールが効果的に使われている。知っている人はこれを見ただけで「ああ、あそこね」と分かるだろう。私も一度訪れたことがあるが、まあこれとピナ・バウシュ舞踊団の他には特に何も刺激がなさそうな地方都市で(いやピナ・バウシュが居るだけで凄いとも言えますが…)、そんな街で鬱々と若さを持て余すことがどんなにつらいかが想像できるだけに、後半のダニエル君のキレっぷりもなんとなく理解できるのだ。
原題は、映画の文脈から言うと「反省ノ色ナシ」という感じだろうか。


ダニエル君の相棒役の Denis Moschitto(こちらも役名デニス君)も主演作「Kebab Connection」で良い味を出していたので、思わぬ再会に喜んでしまった。この手の顔はドイツではモテ顔(というか女たらし顔)なのかな?「Kebab...」では子供まで出来ちゃったしね(笑)。


●映画「Kebab Connection」感想:
http://d.hatena.ne.jp/shippopo/20051109