最近読んだ本から

前回はアイルランド括りでまとめたので、それ以外のものを:


地下鉄道

地下鉄道

『地下鉄道』:ピュリッツアー賞も受賞した話題作。もっと長くて読みにくいかと思ったらスイスイあっという間に読めちゃってもっと読みたーい。停車駅をもっともっと増やして黒人奴隷の様々な局面を描いてほしかったな、というのは読者のワガママですね、はい。でもテレビシリーズにしてオリジナルエピソードをどんどん足してくれればいいな、「銀河鉄道999」みたいに!



ネバーホーム

ネバーホーム

『ネバーホーム』:レアード・ハントを読むのは初めて。南北戦争絡みで女性が男性の代わりに戦場に赴く、という実話を元にした設定も驚きだけど、その語り口もまた独特で秀逸。久々に柴田元幸節を堪能しました。旧作も読まなきゃなあ。



U

U

『u』:皆川博子の想像力は留まるところを知らないのか?今回も2つの隔たった時代の物語をどう接続するのかと思ったら…こうきたか…ちょっとビックリでしたね。ヨーロッパもの好きなら読むべし。



ソロ (エクス・リブリス)

ソロ (エクス・リブリス)

『ソロ』:作者がインド系ということで作品の舞台もインドなのかと思ったら、20世紀のブルガリアとドイツが中心で、私としてはかなりオイシイ設定。物語の展開も第1部と第2部のくっつき具合というか離れ具合がなんとも絶妙でそそられました。前に挙げた皆川博子もだけど、みんないろいろ考えるねえ(感心)。


映画もネット配信でちょこちょこ観ましたが、海外文学絡みだと:


『メッセージ』:もっとメチャクチャに改変してるのかと思ったけど、まあ…まあ…映画だからしょうがないかなというところ。原作の良さが活かされてるのは2割くらい?でもそれは原作が超傑作だからしょうがないよ!普通に観たらそれなりに面白いよ!(…そうかな?)



『白鯨との闘い』:「白鯨」執筆にあたりメルヴィルが参考にしたという、捕鯨船座礁の顛末を描いた実話の映像化。いやあ事実は小説よりエグい…そしてCGによる嵐や捕鯨シーンが凄まじい迫力。当時の捕鯨の様子がよく分かって興味深かったです。これはホント命がけや…。
個人的には、ほとんど出てこないメルヴィル役をベン・ウィショーが演じていて思わずウットリ。もうこれだけでお釣りが来ます。いや主演のヘムズワースもこういう荒くれヒーローが似合ってかっこいいけどね。



最後に、最近のお気に入りワイン(唐突):

「ジェルソ・ネロ」:プーリアの赤ワイン。地ブドウ系って1杯めはインパクトがあって美味しいけど、ボトル1本飲みきるころには大抵飽きてもういいや、ということが多いんですが、これは全然飽きなくてスルスルいける!というわけでリピート中。濃いけどまろやか。