「Wer frueher stirbt ist laenger tot」(2006)


レンタルDVDにて鑑賞(独語音声・独語字幕):
●公式サイト:http://www.wer-frueher-stirbt-ist-laenger-tot.de/


題名は「先に死んじゃった人は、より長く死んでいる」??
これって決まり文句なんでしょうか。「雨が降る日は天気が悪い」みたいな?


11歳のゼバスチャンはふとしたことから母親が自分の出産が原因で死んだ事実を知る。
罪の意識にかられた彼は自らの生と死、罪と罰について思いをめぐらせる…。


…なんて書くとすごくシリアスな映画みたいでしょ?ところがこのゼバスチャンの思考パターンが
とっても子供らしいというのか、素直を通りこしてトンチンカンな方へ行ってしまうので、
その度に事態はとんでもない方へ発展してしまうのです。これがもう可笑しくて!


一例を挙げると「僕がママを殺しちゃった→煉獄の火で焼かれちゃう!→焼かれるのいやだから
死なないことにしよう、でもどうやって?→(大人の呟き)「ジミ・ヘンドリックスは不滅の
ギタリストだぜ!」→僕もギターを練習して不滅(不死)になるよ!」
それは違ーう!と思いつつ、ついつい笑ってしまいます。
またゼバスチャン役の少年がほっぺたふっくらで、とても憎めない可愛らしさ。役得!


南部バイエルンののんびりした感じと美しい風景(と宗教的な土壌)が楽しめる佳作でした。
決してオシャレとか才気走ってる類のものではなく、むしろもっさりした御当地映画ですが
それもまた良し、と思わせる微笑ましさが受けたのでしょう、ドイツでは動員数130万人と
意外なヒット作となったようです。ほのぼの。


余談ですが、この映画でお父さん役のFritz Karlは以前観ていた連続TVドラマ「Julia」
へたれな金持ち息子を好演していたので、今回こういう形で再会?できて嬉しかったです。
これからも頑張ってほしい!