「ヤンキー文化論序説」(五十嵐太郎:編著)


図書館にて借出し:


ヤンキー文化論序説

ヤンキー文化論序説


私自身はヤンキー度数が極めて低い(未だに茶髪の人を見ただけで「あ、ヤンキー」と瞬間的に思う)のですが、
だからこそ「ヤンキー的なるもの」が何故巷でウケるのかがいつもとても不思議で、こういう本が出るとついつい
読んでしまいます。もはや異文化理解という感覚です。


ケータイ小説的。――“再ヤンキー化”時代の少女たち

ケータイ小説的。――“再ヤンキー化”時代の少女たち

これ↑はすごく勉強になりました。ヤンキーと浜崎あゆみケータイ小説の関係性について。


編者は昨年読んだ「「結婚式教会」の誕生」がとても面白かった建築評論家。今回も「ヤンキーバロック」なる
コンセプトを基に様々な建築やインテリアを紹介していて、その独特の視点が新鮮でした。これからも要注目の方。


他にも色々面白い意見があったのですが、私としてはヤンキー文化発信側の立場よりも、むしろ受容側の心理分析を
もっと読みたいと思っていたので、その点では最後の斎藤環氏(と、ナンシー関!)の小論だけでは少し物足りない
気持ちも残りました。ただ斎藤氏はヤンキー文化全般に関する単書を現在準備中ということなので、これを楽しみに
待つことにします。



以下、参考図書として気になった本:


族の系譜学―ユース・サブカルチャーズの戦後史

族の系譜学―ユース・サブカルチャーズの戦後史


夜露死苦現代詩

夜露死苦現代詩